経営コンサルタントに支払う費用はどのような要因によって変動する?
企業の経営状況での課題解決のためにさまざまな方法を提案する「経営コンサルタント」。社内では課題解決しきれず、経営コンサルタントに依頼したいと考えている企業の方も多いでしょう。実際に経営コンサルタントに依頼すると、当然費用がかかります。そこで今回は、経営コンサルタントに払う依頼費用について徹底解説します。
経営コンサルタントとの契約形態の種類
コンサルティング契約の種類にはどのようなものがあるのかを見ていきましょう。
顧問型
顧問契約では、経営コンサルタントに自社の専門コンサルタントとして就いてもらい、会社の経営状況を長い目で見たコンサルティングをしてもらいます。特定の事業だけでなく、企業全体の経営状況を見ながらアドバイスや提案をしてもらえるのが特徴です。顧問契約は月額制になります。
時間型
時間契約では、その名のとおりコンサルタントが企業の経営計画のアドバイスや提案などコンサルティングをした時間に対して報酬が発生します。特定の事業など単発の案件や、短期間の案件を依頼するときに多く利用される契約方式です。
プロジェクト型
プロジェクト型契約は、一つの事業計画に対するコンサルティングを依頼するときに交わされます。プロジェクト型契約の場合、その事業計画の内容に基づいて、コンサルタントの人数・単価・時間から報酬を算出します。
成果報酬型
成果報酬型契約は、コンサルティングの成果に応じて報酬が発生する契約です。先に報酬の半分を支払い、成果が出てから残金を支払うという形が多く取られています。成果報酬型契約を結ぶときは「明確な成果と条件」を決めることが大切です。
そして成果が出なかったときは、報酬の支払いは必要ありません。そのため、成果を出すのが難しい課題のコンサルティングなどで利用するのがいいでしょう。
経営コンサルタントへの依頼費用が変動する要因
ここからは、経営コンサルタントへの依頼費用が変動する要因を見ていきましょう。
報酬単価
報酬単価は、コンサルタントの経験や実績によって上下します。経験や実績が豊富なコンサルタントが担当につけば、報酬単価は高くなります。
契約の種類
コンサルティング契約の種類によっても、費用は異なります。先ほどお伝えしたコンサルティング契約の種類を参考に、企業や事業計画に合った形態で契約を結ぶことが大切です。
担当人数
コンサルタントの担当人数は、事業計画の規模によって変わります。大きな事業計画であればあるほど、さまざまな分野のコンサルタントが必要となり、コンサルタントの人数が増えると同時に、コンサルティング費用もアップします。
コンサルティングファームの種類や規模
コンサルティング費用は、コンサルティングファームの種類や規模によっても変動します。コンサルティングファームとは、企業が抱えている課題に対してアドバイスをして、解決に導く会社のことを指します。
コンサルティングファームは、個人事業主や、弁護士や税理士といった各士業、独立系ファーム、大手ファームなど多種多様です。そんなさまざまな種類の中から自社に合うコンサルティングファームを選ぶことが大切になります。
事業計画の難易度
コンサルティングの内容は、企業や経営状況、事業計画内容によってさまざまです。そしてそのコンサルティングの事業計画難易度は、コンサルティング費用にも大きく影響します。高いスキルや知識が必要とされる難易度の高いコンサルティングは、当然コンサルティング費用も上がるのです。
経営コンサルタントの費用相場
ここからは、経営コンサルタントの依頼したときの具体的な費用相場を、契約種類別で解説します。
顧問型
顧問契約の場合、費用は月額制となります。相場は月額30万~60万円程度です。ただし、顧問契約でも財政面や人事面など限定したコンサルティングを依頼することがあります。内容を限定していれば、その分月額費用も安くなります。
時間型
時間契約は、1時間ごとの報酬が発生する仕組みです。相場は1時間3万円というケースから、1時間30万円かかるというケースまで、幅があります。この差は、コンサルタントの経験や実績、コンサルティングファームの規模によって左右されます。
プロジェクト型
プロジェクト型契約では、一つの事業に対する報酬が発生します。具体例を挙げると、中小企業が半年間におよぶ事業計画を実施し、コンサルタントに依頼した場合、費用は300万円ほどになります。1年間におよぶ事業計画をコンサルタントに依頼した場合は500万円以上になるケースも少なくありません。そして、従業員数が増えて会社の規模が大きくなればなるほど、コンサルティング費用も上がります。
成果報酬型
成果報酬型は、簡単な事業計画の場合は100万~200万円が相場でしょう。また、難易度が高い事業計画が成功した場合は、数百万~数千万円以上の費用がかかることもあります。
まとめ
経営コンサルタントといっても一言でいっても、契約形態やコンサルティングしてもらう内容によって費用は大きく変わります。そのため自社のコンサルティングを依頼したいときは、内容に合った契約形態を選びましょう。また、コンサルタントのスキルや実績なども重視して、自社の経営状況をよりよくするために尽力してくれるコンサルタントを選んでください。